ハロウィン祭り

 
 

 
 唯一、コインを水に落として賞品ゲット!と言うゲームだけ2回やったローズは、
喜ぶ村の少女達に微笑み、そろそろ帰ろうか、と腰を上げた。
「えぇ〜。ロー君もうちょっと遊ぼうよ〜。」
「一緒に曲芸見ましょうよ。」
 だめ、と言われ、ん〜と考えるローズだったが、両手を合わせ、ごめんね、と言う。
「ユーチャリスと約束しちゃったんだ。一緒に村歩こうって。
 そろそろ戻んなきゃユーに怒られちゃう。」
 ごめんね。と本当にすまなさそうなローズにまだ不満げな少女達だったが、
困った顔のローズにしぶしぶ頷いた。
 ありがとう、と微笑むローズに再び顔を赤らめ、いいのよ、
ともらったぬいぐるみに顔をうずめる。
 少女達はもう少しいると言うことで、村に帰る同じ村人の馬車に乗せてもらうことになり、
それまで見世物を見に行ってしまった。
 
 
 さてと、と急ぎ足で門を抜け、村へ向かうローズは木陰に人がいるのに気が付き、足を止めた。
「どうかしましたか?これから暗くなると街道逸れてしまうと迷いますよ。
 魔物も出てきますし。」
 首をかしげるローズの声に人影は動くとフードを深くかぶった頭を出した。
一見怪しげな衣装だが何かの仮装だろうと気にしない。
「大丈夫だ。ちょっと夜空を見上げていた。綺麗な満月だな。」
 声からして男である人物は再び月を見上げ、一人頷いた。
つられる様に空を見上げるローズは綺麗な満月になんとなく微笑む。
「本当に綺麗ですね…。暗くなる前に町に入った方が安全ですよ。
 それじゃ…あぁ!急いでたんだ。失礼します。」
 
 慌てて走るローズに男は首をかしげ、今日は妙な格好の人間が歩くな、首をかしげた。
 そろそろフード外しても大丈夫だろうとフードを下ろし、
青い髪をだすと楽しげな町の様子に今日のご飯はより取り見取りだな、
と足を向け後ろから聞こえる声に少し振り向く。
 先ほどのマントを着た少年っぽい人物に小さな少女が飛びつき、きゃっきゃと笑っている。
 後ろから来る男女は苦笑いしながら少年の頭を撫で、
少女を肩車する少年と共に道を戻っていった。
何だ親子か、と男は止めていた足を再び町に向けて歩き始めた。
 
fin. 




と言うことで、ローズの青年期の一こまw
最後の青い髪の男はダレデショネェー
イヤーワカリマセンネェー。
この頃はソーズマンが幼馴染から保護者に昇格するほど、手間のかかる純粋培養な世間知らずだった+
人の好意にとことん鈍感だったので、モテモテというか…。
この頃からローズは戦闘などのセンスが足りない力を補うほど優れていたので、
ナイフの柄を押し出すのは割りと簡単でしたw
とりあえず、Y村氏には「プップさんアウトーー!!!」と言われましたが、はて何のことやら。