魔王の配下達

 
 
 そして今から70年前。
前回の勇者からわずか13年後である。
意気揚々と入ってきた勇者達だったが、魔王の呪文5発であっという間にHPが減り、
勇者と騎士だけが残る。
だが騎士はそのまま逃げ出し、勇者は奮闘したもののあえなく戦闘不能。
 
 やれやれと部屋へと戻るロードクロサイトは背後から来た“それ”の気配に気付き振り返る。
10年前から魔王の右腕として四天王長の座についている青年だ。
赤いバンダナを頭に巻き、伸ばしたままの銀髪が揺れる。
「魔王様〜vお怪我はないですかぁ♪」
「あぁ…。別に2時間剣を交えたわけではないから…。」
「あ、僕のことですか?そんなに褒められちゃ照れますよ〜♪」
 魔王とほぼ似たような服装の彼は軽く魔王を叩く。
軽くといっても結構強い。その証拠にロードクロサイトは軽く咽る。
 
四天王長、第一軍軍団長を務める魔王軍�癸押�
名は魔剣士ジギタリス=サルビア=チューベローズ。
 
「ローズ……。」
「はい♪どうかしましたぁ?」
 魔界人独特の尖った耳が髪の間から見える。13年前の彼にはなかった筈の物だ。
「勇者達の心配はしないのか?」
 仮にも先輩だろうがと言うとローズことチューベローズは笑う。
「だって心配も何もギリギリ死なない程度にやっているじゃないですか☆
それに今の僕にとって一番大事なのは魔王様ですからぁvvv」
 そういいながら頭一つ高いロードクロサイトに飛びつく。
「わかったから少し離れてくれ。」
 くっつくなと無理矢理引き剥がし、廊下を歩く。
その後ろ…いやほぼ真横にローズはぴったりと寄り添うように歩く。
「それにしても弱いのばっかりですね。」
「あぁ…。フローラ、魔獣軍の結果と勇者の状況はどうなっている?」
 角を曲がったところで吹き抜けになっている場所に出ると、
上にある別の通路を歩く女性に声をかけた。
 女性はふわりと微笑むと背から禍々しい蝙蝠の羽を出し、
シルバーブロンドの髪なびかせそばに降り立つ。
その様子にローズは軽く嫌な顔をしたが彼女は全く気にしない。



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