「・・つかぬことを聞きたいのだが…」
「なんです?」
道中モンスターに交戦する一行。
二人は遠巻きに見ていた…いや何人か見ていたが、そのうちの一人、
ネティベルにロードクロサイトが聞く。
「みんなのレベルは一体…。」
「あぁ、レベル?チャーリーがレベル76。私が72。アイアンが31。ジミーが26。馬鹿が45。
パシが…54だったかしら?あぁ、44ね。ジュリアンが52、エリーが50。ウェハースは70。
キャシーが67で…ベルフェゴが13よ。前に教会で照らし合せたからまぁまず間違いじゃないでしょう。あなたは?」
仮にも勇者と名乗っているはずのデ…ベルフェゴがレベル13は明らかにおかしいだろ!
と二人は内心思う。ちなみに彼は見ている一人だ。と言うか…隠れている一人。
「教会によったことがないのでなんとも…。私は教会が嫌いで。」
「僕も教会は退屈だし…。まぁ最後によった時には73だったかな?今は多分上がったと思うけど…教会に行くのは嫌いだし…。」
そう言い訳したところで、ロードクロサイトは内心頭を抱えていた。
実力同等…いやそれ以上なのはこのネティベルとチャーリーだけだろう。
まぁキャシー辺りもすごそうだが、何故格闘家でないんだと突っ込みたくもなる。
ウエハースにいたってはどうせ年の功。歳を取るごとにその一年間で積もった経験がたまっているに過ぎない。=外見だけのただの風船。
それにしても普通天の声を聞く事が出来る神父が答えられるのは、天が答える言葉だけ。
魔界人のレベルなんて教えてはくれない。なのに何故ウエハースは教えてもらえるのか…。
天からのお情けと言うことか…。
…人の神は器が大きいというべきか人(?) が良すぎるのではないのかというべきか…。
「そう。エルフはまた神が違うのかもしれないわね。今度教えてちょうだい。それにしても…73だったって…すごいわね。私より若そうなのに…。」
「いやぁただあの時は普通に強くならないとって思ってたし★今は全然違うけどね♪
ロードクロサイト様より強くなろうとか全然考えてないし…あっ!でも其処は守ってなんぼの男気!?つまり、ロードクロサイト様に降りかかる火の子を全部僕が防げば…。」
「ローズ、おいローズ。私が、守られるように見えるのか?」
ぶつぶつと呟く背後からロードクロサイトが肩に手を伸ばす。
ぱっとふりむいたローズは目を輝かせながらその手を握り締めた。
「いえ!そこはでもこう…ねぇ。幾ら貴方が戦闘好きでも…というよりも強いのがすきでも…。たまには僕の背後にいてくださいよ〜。」
不必要なほど…彼にとっては必要不可欠な距離と言うか…顔を近づけるローズ…。
「エルフは幻の民と聞いていたけど…。そういう趣向があるから人口が少ないのかしら?」
「そういう趣向って…なんですか?ネティベルさん。それとローズ、顔近…。ちゃんと聞こえているか…らっとっととぅきゃあぁぁぁ!?」
近づくローズに徐々に下がっていたロードクロサイトだったが、不意に足元がなくなり、そのままわずかに窪んだ窪地へと背から倒れこむ。
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