ふと、ジミーが辺りを見回すと生垣が少し違うことに気がついた。
どうにかして伝えようとするが、アイアンを見てどうしようかと悩む。
「――。―――。」
「え?なに?あたりのようすがへん?」
とりあえずいつもどおり伝えると、アイアンは一行に通訳した。
珍しく自分の言葉がまともに変換されたことに驚くジミーだったりする。
「あ!!本当だ!花が咲いてます!!」
「薔薇か…。近いんじゃないのか?」
片手で壁を調べるエリーは手に触れた花をちぎり、確かめた。
歩く一行の頭上にアーチーが見え中に入る前にと準備をする。
霧の影響かまったく気配が感じられないベルフェゴだったが、
この先から感じる気配に警戒するようにという。
「この先に…強い魔力を感じる…。兄ちゃん、気をつけて。」
「うん。みんな、大丈夫ですか?」
一行を見るチャーリーに全員頷くと薔薇のアーチーをくぐった。
生垣が遠ざかると突風が吹き、霧が晴れる。
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