そうこうしている間に日は経ち、エリーとキャシー、
ジュリアンとなぜかポリッターはそれぞれレベルアップし、新しい技を覚えた。
疲れたわというネティベルだが、修行の前まで考えていたことを再び考えだす。
「案外見所はあるかもしれないな。」
と、いうロードクロサイトにそうでしょうかとキルは首をかしげる。
 
 
 両親と会い、目元は見えないものの笑うキャシー。
優しそうなご両親ですねというチャーリーのもとへファイターとアーチャーがやってきた。
「このあとフレッシュミントにいくんだろ?」
「えぇ。ノーストラリア国の国王様からの手紙を渡さないといけませんし。」
「実は私達の昔の仲間がその村にいて、もう60年かな?あってないから一緒に同行してもいい?」
 危険な旅だから足手まといになるようならいいから、というアーチャーにチャーリーは驚く。だが守れなかったらすみませんと、笑顔で承諾した。
 
「ところで…昔の仲間というのはどなたでしょうか?」
「あぁ、ソーズマンといってな。瞬速の剣を使う剣士だよ。」
 懐かしいなと笑いあう2人だが、近くで聞いていたネティベルは、えっと顔を上げた。
同様にチャーリーもそれって、とポカンとした表情でキャシーの祖父らをみる。
「ソーズマンって…僕の祖父の名前ですね。そういえば若い頃旅をしていたと聞きましたが、ファイターさんたちだったんですね。」
 なるほど、とチャーリーは微笑む。ということは希有なことに昔旅をしていたという勇者パーティーの孫や弟子である人と、僕は旅をしているんだなと、言う。
その言葉に一瞬言葉を失うファイター達だが、凄い偶然だなと笑い返す。
みんながそれぞれキャシーの家族と挨拶している隙に二人はロードクロサイトの元へとやってきた。
「まさかあのチャーリー君の祖父母って…ローズはこのことを知っているの!?」
 案の定ローズとチャーリーの関係に気がついたアーチャーは一行に聞かれないよう小声で話す。ついこの間な、と頷くとキルは首をかしげた。
 
 昔の一行の仲間の子孫がそんなに驚くことなのかと、ローズの家族構成を知らずつながりがわからない。ローズの人間だった時代の情報は村を出た辺りからしか調べられなかったのだ。
そういえば以前、ユーとか言う名前を聞いたことがあったけどまさかと、ようやくキルにも繋がりが見えた。
 
「戦えるのですか?そのなんというか…。ジキタリス様は情が深いといいますか…。」
 鬼一族だってつながりは深いがそこまで肉親に対しての情は深くない。
「さぁな。素では無理だろう。ただ、ローズが普段抑えている狂気を開放させれば…出来るだろう。」
 どれほどのものかは想像も出来ないがなと、いうロードクロサイトに狂気?と聞き返す。確かにド変態でしょうもないが、狂人ではない。
はず。
 
「闇の結晶を丸々飲み込んだんだ。光属性でなければその時点で廃人だったのを押さえ込んでいるだけだ。」
 まぁ性格は根本的には変わっていないがそれでも多少は変わったからなと、ロードクロサイトは言う。